「忙しくて、朝か夜のどちらかしか歯を磨けない日がある…」
「1日何回歯磨きするのが理想なんだろう…」
そんな疑問を感じたことはありませんか?
厚生労働省の令和6年歯科疾患実態調査によると、毎日歯を磨く人の割合は97.3%、そして1日2回以上磨く人は81.6%にのぼります。ほとんどの人が1日2回の歯磨きを習慣にしており、大半の方は朝と夜に磨くことが多いでしょう。
しかし、「なぜ1日2回の歯磨きが必要なのか」、また、「朝と夜、どちらの方が大切なのか」を正確に理解している方は意外と少ないかもしれません。
そこで今回は、歯磨きはいつのタイミングで行うのが良いのか、その理由について考察していきます。正しい歯の磨き方も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
歯磨きは朝と夜、どちらが重要?
もちろん歯磨きは朝と夜、どちらもするのが一番ですが、あえてどちらか一方を選ぶなら夜、特に就寝前が重要です。なぜそうなるのか、理由をご説明しましょう。
寝ている間は菌が繁殖しやすい

夜の歯磨きが大切な理由は、睡眠中に唾液の分泌量が減り、口の中の細菌が一気に増えるからです。
お口を潤すだけじゃない!唾液の持つすごい働きとは?のコラムでも解説したとおり、唾液には、以下に挙げるような口腔環境を清潔に保つ様々な良い働きがあります。
| 自浄作用 | 汚れを洗い流す |
|---|---|
| 抗菌作用 | リゾチームなどの抗菌成分が含まれている |
| 緩衝作用 | 口腔内のpHが酸性に傾かないようにする |
| 再石灰化作用 | 歯の再石灰化を促し、歯を強くする |
| 組織修復作用 | 口腔粘膜を保護し、傷の治癒を助ける |
睡眠中は唾液の分泌量が減少するので、これらの有効作用も弱まり、口の中は乾燥して細菌が繁殖しやすい環境へと変わります。
もし夜に歯磨きをせずに寝てしまうと、口腔内は不衛生な状態になるうえに唾液も減少するので、細菌が一晩中活動し、虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまうのです。
食べかすやプラークを翌日に持ち越さない

日中の食事や間食によって、歯の表面にはプラーク(歯垢)が少しずつ蓄積されていきます。
町田歯科ブログでもお伝えしてきたように、適切なプラークコントロールが虫歯や歯周病の予防のためのポイントですが、もし、夜の歯磨きをサボってしまうと、寝ている間に、プラークに含まれる虫歯菌が酸を出し続けて歯を溶かし、歯周病菌が歯茎に炎症を引き起こします。
1日の汚れをリセットするためにも寝る前にしっかりと歯磨きをしましょう。
朝の歯磨きが果たす大切な役割

就寝前の歯磨きの重要性についてお話ししましたが、朝は歯磨きしなくていいわけではありません。前述のように、夜は口内細菌が増えるため、朝の歯磨きも大切です。
たとえば、「朝起きた時の口臭が気になる…」とお感じになる方は多いでしょう。詳しく知ろう!口臭の種類、原因と対策のコラムで解説したように、これは睡眠中に繁殖した細菌が、揮発性硫黄化合物(VSC)というニオイの原因物質をつくり出すためです。
朝の歯磨きは、夜中に増えた口内細菌をしっかりと洗い流し、口臭を抑えることにつながります。また、朝起きたら顔を洗うのと同様に、歯もきちんと磨くことで、さっぱりとした気分にもなるはずです。
起床後や朝食後など、ご自身の生活習慣に合わせて、朝も歯磨きを行ってください。
歯磨きは回数より質が大切

以前、歯磨きっていつするのが良いの?のコラムでお話ししましたが、日本の学界では、何かを食べたら、その都度すぐに歯磨きをすることを推奨しています。
しかし、歯磨きを1日に何回もしていても、磨き残しが多く、丁寧に磨けていなければ、十分な効果は得られません。『磨いている』と『磨けている』はまったくの別物だということを意識しましょう。
正しい歯磨きの仕方

- 1~2本ずつを目安に、小刻みに歯ブラシを動かしながら磨く
- 歯ブラシの他にデンタルフロスや歯間ブラシを併用する
- 歯ブラシをペングリップ(鉛筆持ち)で軽く握り、やさしい力で磨く
- 歯と歯の間や奥歯の溝は虫歯ができやすく、歯と歯茎の境目はプラークが残りやすいため、特に丁寧に磨く
以上のことに気をつけて磨いてみましょう。デンタルフロスや歯間ブラシの種類や使い方については、デンタルフロスはどう使う?や使っていますか?デンタルフロスや歯間ブラシのコラムで詳しく解説しておりますので、併せてご参照ください。
また、ご自身の磨き方に不安がある場合は、歯科医院での歯磨き指導(TBI:Tooth Brushing Instruction)を受けることをおすすめします。
歯磨きについてよくある質問

では最後に、町田歯科にも寄せられる、歯磨きについてのよくある質問とその回答を紹介します。
Q. 夜、歯磨きせずに寝てしまった場合はどうすればいい?
翌朝、いつもより丁寧に歯を磨きましょう。デンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の間もしっかり清掃し、フッ素入りの歯磨き粉を使って念入りにケアしてください。
Q. 朝、本当に時間がない場合は?

最低限、水でうがいをして口の中の細菌を洗い流しましょう。勤務先などに歯ブラシを常備しておける、あるいは携帯用の歯磨きセットを持参できるなら、到着後に磨くという方法もあります。
Q. 理想的な歯磨きの回数は1日何回?
前述のように、理想は毎食後に就寝前を加えて1日3〜4回ですが、現実的には難しいこともあるでしょう。朝と夜の1日2回をベースとし、正しい磨き方で丁寧に磨くことが大切です。
正しい歯磨きを身につけたい方も町田歯科へご相談ください

就寝中は唾液の分泌量が減り、細菌が増えやすい環境になるため、就寝前は歯磨きをして食べ残しやプラークをしっかりと落としましょう。お伝えしたように、最低でも朝と就寝前の1日2回は丁寧に歯を磨くようにしてください。
また、大切なのは歯磨きの回数よりも質の方です。正しい磨き方で、丁寧に磨くことを心がけましょう。歯間ブラシやデンタルフロスを併用するのも有効です。
正しい歯磨きの方法が分からないという方は、町田歯科でも歯科衛生士による歯磨き指導(TBI)を行っておりますので、お気軽に町田駅すぐそばの町田歯科へお問い合わせいただければと思います。







