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歯周病

詳しく知ろう!口臭の種類、原因と対策

日常生活において、お口の臭いというのはどうしても気になるものです。自分の周りの人に口臭がある場合、「ひょっとして自分も口臭があるかも…」と不安になることもあるでしょう。

口臭ケア用品やサプリメント等も多く販売されており、特に接客業や女性の方などは、お口の臭いに注意を払っていらっしゃるかと思います。

実は口臭にはいくつか種類があり、それぞれ対処法が異なります。歯科の診療範囲である口腔由来のものから、それ以外にも身体全体やメンタルが原因のものまで、口臭にも区分があるのです。今回は、そんな様々な口臭の原因と対策についてお話ししたいと思います。

口臭の分類とは?

口臭の分類

冒頭でお伝えしたように、口臭にはいくつか種類があります。早速、紹介していきましょう。

生理的口臭

生理的口臭は、真性口臭症(しんせいこうしゅうしょう)に分類される口臭です。いきなり難しい単語が出てきて戸惑ったかもしれませんが、真性口臭症というのは「(臭いが相応の)明らかな口臭」ということです。これは原因が特定できる口臭で、一日で変動するものと、一生かけて変動するものとに分かれます。

一日で変動するものとしては、起床時・空腹時・飲食時・緊張時などが該当し、一生かけて変動するものには思春期・生理時・妊娠時・更年期・老人性などがあります。

これらの多くは、唾液の分泌低下により口の中の細菌が停滞しやすくなることが原因として挙げられます。特に舌苔(ぜったい:舌の上にできる白いコケのようなもの)が増えると、お口の中の細菌量も増えてしまい、口臭の原因にもつながりますので、注意しましょう。

病的口臭

病的口臭

病的口臭も真性口臭症に分類されている口臭です。これは文字通り、病気が原因の口臭を指します。さらに病的口臭は、口腔由来のものと全身由来のものに分類されます。

口腔由来であれば、代表的な歯周病によるもの、他にも義歯(入れ歯)う蝕(虫歯など、様々な理由が該当します。

全身由来としては耳鼻咽喉関連のものが多く、鼻炎や副鼻腔炎、咽頭炎、また、胃酸の逆流なども原因に挙げられます。これら以外にも、全身疾患として糖尿病、肝・腎不全などによっても、臭いの原因物質が発生することが知られています。

仮性口臭症(かせいこうしゅうしょう)

自臭症

真性口臭症以外の場合は、自臭症(じしゅうしょう)に分類されます。また少し難しい言葉が出てきましたが、自臭症とは「本当は病気等は一切ないのに、自分には口臭(や体臭)があると考えてしまう」症状を指します。

仮性口臭症は、いわば患者さんが口臭があると思い込んでしまっている状態です。ただし、仮性口臭症は、次で述べる口臭恐怖症とは異なり、検査結果等の説明によって患者さんが納得できる場合を指します。

口臭恐怖症

口臭があると思い込み、検査結果を提示されても口臭があると思ってしまう方は口臭恐怖症に該当します。背景には、強いストレスや不安を抱えているなど、心の病が原因の場合があります。

口臭の原因物質

口臭の原因物質は揮発性硫化物

口臭の原因として考えられている物質は、揮発性硫化物(きはつせいりゅうかぶつ)と呼ばれるもので、これらが口腔内から一定以上検出されることがあります。特に硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドは臭気成分として最も代表的なものです。

硫化水素は「卵が腐ったような臭い」、メチルメルカプタンは「玉ねぎが腐ったような臭い」、ジメチルサルファイドは「キャベツが腐ったような臭い」と形容されることがあります。どの成分が多いのか確認したい場合は、次で述べる検査方法があります。

口臭の検査法

口臭の検査方法は、主に主観的検査法客観的検査法の2つに大別されます。主観的検査法は官能検査といい、患者さんの吐く息を嗅いで確認する方法です。客観的検査法は、ガスクロマトグラフィーサルファイドモニターといった口臭測定器を用いて行います。

客観的検査法では、上記のような測定器を利用して揮発性硫化物の検出を確認します。その他に、唾液量の検査、歯周病菌の確認などを行うこともありますが、歯科医院によっては、全ての検査を実施しているわけではないので、気になる方は事前に確認してみると良いでしょう。

口臭の治療はどうする?

口臭の治療

口腔領域の口臭であれば、まずは原因を改善する治療が行われます。虫歯や歯周病の治療、口腔清掃の指導、カウンセリングや教育などを行います。

原因が口腔領域だけではない場合は、他の医科との連携も必要です。実際の症例では、生理的口臭や病的口臭を複合しているケースもあるので、どの種類の口臭に該当するのかを慎重に見極めて、歯科だけでなく、時に内科や耳鼻科と連携しつつ、治療にあたることになります。

口臭予防としてご自身でできることは、お口の環境を改善させるように歯磨き・舌磨きを行うことです。前述のとおり、舌苔の付着は口臭につながる可能性があります。過剰なまでに舌苔を取らなくても構いませんが、舌苔が厚く積もるような状態は良くありません。

また、唾液の分泌低下も口臭につながることがあるため、唾液の分泌が悪い方は、唾液が出るのを促すように、唾液腺のマッサージを行うのも有効です。

口臭の原因と種類を理解して、適切な治療を

口臭と一言で言っても、様々な原因や種類があることがお分かりいただけたかと思います。もしご自身の口臭が気になるようになった場合は、どこに原因があるのかをチェックしてみましょう。

口の臭いには個人差はありますが、多少は誰にでもあるものです。今回お伝えしたように、客観的な評価方法もありますので、どうしても口臭が気になる方は、かかりつけの歯科医院に一度相談してみてください。

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