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歯の治療全般

歯を磨くと「オエッ」とえずいてしまう方へ

奥歯を磨こうとする時に「オエッ」とえずいた経験はありませんか。中には吐き気が怖くて、毎日の歯磨きそのものが負担になっている方もいらっしゃるかもしれません。

歯磨き中にえずいてしまうのは、嘔吐反射によるものです。これは異物が喉の奥へ入るのを防ごうとする生理的な反応で、過度な緊張やストレス、歯磨き粉の香料などが原因となっている場合があります。

「えずいてしまって毎日の歯磨きがつらい」という方は、歯ブラシの大きさや磨く順番、歯磨き粉などを見直してみましょう。

町田歯科でもご相談を受けることがありますので、今回は、そんな歯磨き中に「オエッ」とえずいてしまう理由と、えずきを改善する5つの工夫についてご紹介します。

歯磨きで「オエッ」となる原因

冒頭でも触れたように、歯ブラシが喉に近い部分へ触れたときに起こる「えずき」は、嘔吐反射という生理的な反応の一つです。

この症状には個人差があり、歯磨き剤の刺激やその日の体調など、複数の要因が重なって起きる場合もあります。以降で嘔吐反射の原因を見ていきましょう。

喉に近い部分への刺激

歯磨きで「オエッ」となる原因:喉に近い部分への刺激

嘔吐反射は、舌の付け根や喉の奥、上顎の奥にあるやわらかい部分(軟口蓋:なんこうがい)などへの刺激で起こりやすくなります。「オエッ」とえずいても実際に吐くわけではありません。

これは、異物が喉や気道の奥へ入るのを防ぐための生理的な反応のため、自分の意思だけで完全に止めることはできません。

特に、奥歯の内側を磨くときに歯ブラシが舌を奥へ押したり、歯ブラシのヘッド部分が喉へ近づいたりする時に、嘔吐反射が起こりやすくなります。

歯磨き粉の泡や香り

歯磨きで「オエッ」となる原因:歯磨き粉の泡や香り

市販の歯磨き粉には発泡剤や香料が含まれています。爽快に感じる方がいる一方で、口いっぱいに広がる泡や強い香りが刺激となって気分が悪くなる方もいらっしゃいます。

また、歯磨き中に増えた唾液や泡が口の中に溜まり、それが喉に流れる感覚によって嘔吐反射を誘発することもあります。

歯磨きがつらい方は、ご自身がどのタイミングでえずいてしまうのかを観察してみましょう。歯ブラシによる刺激なのか、歯磨き剤の泡や香りがきっかけなのかを確認することで、原因となっている刺激を特定しやすくなります。

緊張やストレス

歯磨きで「オエッ」となる原因:緊張やストレス

嘔吐反射は誰にでも起こりますが、不安や緊張などが強いと反応が出やすくなります。

過去にえずいて苦しくなった経験がある方は「また苦しくなるかもしれない」と、嫌な記憶を思い出してしまうこともあるでしょう。すると、その緊張やストレスから、口の中に何かが触れただけで嘔吐反射が起こることがあります。

えずきにくくなるための5つの工夫

歯磨き中の嘔吐反射でお悩みの方は、次の5つの方法を試してみてください。

① 小さくて薄いヘッドの歯ブラシを選ぶ

歯磨き中に「オエッ」とえずきにくくなるための5つの工夫:① 小さくて薄いヘッドの歯ブラシを選ぶ

日本歯科医師会では、歯磨きで嘔吐感がある方に対して、上の前歯2本分よりも少し小さいサイズのヘッドを持つ歯ブラシを推奨しています。

ヘッドが薄いタイプは口の中でかさばりにくく、奥歯を磨くときにも向きを調整しやすいというメリットがあります。

ただし、小さい歯ブラシだからといって、喉の方向へ深く差し込む必要はありません。毛先を歯の表面に当て、5~10mm程度の幅で小刻みに動かすことを意識しましょう。嘔吐反射が起こりにくい範囲で少しづつ磨くことが大切です。

② 歯磨き粉を使わない

歯磨き中に「オエッ」とえずきにくくなるための5つの工夫:② 歯磨き粉を使わない

歯磨き粉の泡や香りが気になる方は、歯磨き粉をつけずに水だけで磨いてみましょう(※)。歯磨き粉のあり・なしで比べることで、歯磨き粉が刺激になっているのかを確認しやすくなります。

歯磨き粉の成分が嘔吐反射に影響していると思われる場合は、香料の少ない製品やジェル・液体タイプへ変えてみるのもひとつの方法です。

また、歯磨き粉をつけずに水だけで汚れを落とした後、歯磨き粉をつけてもう一度磨くダブルブラッシングという方法もあります。ご自身にとって刺激になっているものを確認しながら、無理なく続けられる方法を選ぶようにましょう。

(※)歯磨き粉を使わない歯磨きについては、歯磨き粉なしのブラッシングは効果ある?のコラムで詳しく解説しておりますので、併せてご参考になさってください。

③ 前歯から奥歯へ進む磨き順

歯磨き中に「オエッ」とえずきにくくなるための5つの工夫:③ 前歯から奥歯へ進む磨き順

歯を磨く際は、嘔吐反射の出やすい奥歯から始めず、前歯など磨きやすい場所から始めるようにします。「右下の前歯から奥へ」のように順番を決めることで、磨き忘れを防いで全体を隈なく磨くことができます。

もし途中で吐き気を感じたら、歯ブラシを口から出しても構いません。落ち着いてから残りを磨きましょう。

④ 口の開け方と奥歯への入れ方の調整

歯磨き中に「オエッ」とえずきにくくなるための5つの工夫:④ 口の開け方と奥歯への入れ方の調整

頬側の奥歯を磨くときは、口を少し閉じ気味にすることがポイントです。口を大きく開けるより、少し閉じた状態の方が頬に隙間ができて、ブラシが奥歯まで届きやすくなります。

奥歯の内側を磨くときは、歯並びに沿わせるようにブラシを入れます。その際、舌の付け根や喉の方向へブラシの先を向けないように気をつけましょう。鏡を見ながら歯ブラシの位置を確認すると、コツを掴みやすくなります。

⑤ 鼻呼吸とこまめなインターバル

歯磨き中に「オエッ」とえずきにくくなるための5つの工夫:⑤ 鼻呼吸とこまめなインターバル

立つか椅子に座った状態で上体を起こし、鼻からゆっくり呼吸しながら磨くことを意識します。そして唾液や泡がお口いっぱいに溜まる前に吐き出すことで、喉への刺激を減らすようにします。

鼻詰まりが強いときや吐き気があるときは、無理に鼻呼吸をしたり、歯ブラシを入れ続けなくても大丈夫です。数本磨いたら休むというように、歯磨きの動作を短く区切って進めましょう。

医療機関の受診を考える目安

道具や磨き方を変えても改善しない場合は、かかりつけの歯科医院へ相談しましょう。嘔吐反射だけでなく、吐き気や飲み込みにくさも感じている場合は、医療機関で原因を調べることも必要です。

磨き残しが気になるときは歯科医院へ

磨き残しが気になるときは歯科医院へ

  • 歯ぐきの腫れや出血が続く…
  • 歯の汚れが気になる…
  • オエッとなって十分に磨けない…

そんなときは、かかりつけの歯科医院で相談しましょう。小さい歯ブラシの選び方や、奥歯へ毛先を当てる角度など、毎日の歯ブラシがラクになるコツを教えてもらえます。

また、歯科医院を受診する際は「口の奥に器具が入るとえずきやすい」ことを事前に伝えておきましょう。身体に負担がかからないように、診療台の角度、器具の大きさ、途中で休む合図などを配慮してくれます。

歯磨き時以外でも吐き気がある場合は医療機関へ

歯磨き時以外でも吐き気がある場合は医療機関へ

歯ブラシを入れていないときも吐き気が続く、食べ物が喉につかえる、食事中にむせる、意図せず体重が減るなどの変化は、嘔吐反射だけが原因とは限りません。

歯磨きの悩みだけと判断せず、他に気になる症状があれば、かかりつけ医や内科、耳鼻咽喉科などを受診しましょう。全身の症状も一緒に伝えることで、必要に応じて症状に応じた診療先を案内してもらうことも大切です。

適切な歯ブラシと歯磨き方法で嘔吐反射への対応を

適切な歯ブラシと歯磨き方法で嘔吐反射への対応を

お伝えしてきたように、歯磨き中に「オエッ」とえずいてしまうのは、舌の付け根や喉に近い部分への刺激で起こる嘔吐反射が関係している場合があります。

意思だけではなかなか止めることができないものなので、嘔吐反射が気になる方は、小さく薄いヘッドを選ぶ、前歯から磨く、奥歯に合わせて口の開け方や歯ブラシの角度を変える、こまめに休むといった方法を試してみましょう。

町田歯科では、患者さんの症状に合った歯ブラシの選定や歯磨き方法についても、ご相談を承っております。歯磨きのときにえずいてしまうのが気になる方や、「オエッ」となるために歯科治療が苦手な方も、町田駅すぐそばの町田歯科へお気軽にご相談ください。

参考文献

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