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矯正歯科

インビザラインで歯を動かす仕組み

町田歯科では矯正治療でも多くの患者さんがご来院されますが、従来のワイヤー矯正に加え、マウスピースで歯並びの矯正を行うインビザラインが人気です。

マウスピースは、寝ている時の歯ぎしりを治すためのナイトガード、スポーツ用マウスピースのマウスガード顎関節症や睡眠時無呼吸症候群の治療のほか、ホワイトニングなどでも用いられますが、これらは歯並びを治すことはできません。歯を移動させる効果はないからです。

インビザラインのマウスピースに歯を動かす効果があるのはなぜ?

インビザラインのマウスピースに歯を動かす効果があるのはなぜ?

他のマウスピースでは歯は移動しないのに、インビザラインのマウスピースはどうして歯が動き、歯並びがきれいになっていくのか不思議に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、インビザラインで歯を動かす仕組みについてご紹介します。

矯正治療の原理とは

意外と長い矯正治療の歴史

矯正治療の歴史は紀元前の古代ギリシャ時代から

さて、インビザラインで歯を動かす仕組みをお伝えする前に、そもそも矯正治療で歯を動かす原理についてお話ししておきましょう。

実は、歯を押すと歯が動くことは、紀元前の古代ギリシャ時代からわかっていました。実際、紀元前の時代から矯正装置が作られていたそうです。

驚かれるかもしれませんが、「歯に力を加えると動く」ということは、数千年前には発見されていたんですね。

破骨細胞と骨芽細胞の働き

歯を押すと歯が動くことは発見されていましたが、その仕組みが分かるのはずっと後のことです。

歯根膜とは?

歯が動く理由は、歯根膜(しこんまく)にあります。歯根膜は歯の根の周りを覆っている薄い膜状の組織のことです。

歯を押すと、押した方向の骨に歯が押し付けられ、押し付けられた側の歯根膜は圧縮され、反対側の歯根膜は引っ張られて伸びます。

歯が動く仕組み~破骨細胞と骨芽細胞

圧縮された側では破骨細胞(はこつさいぼう)という骨を溶かす細胞が作り出され、骨が減ります。一方、反対側では骨芽細胞(こつがさいぼう)という骨を作り出す細胞が活発化し、新しく骨が作られるのです。この働きで歯が動くと考えられています。

破骨細胞と骨芽細胞については、少し専門的になりますが、昭和大学薬理科学研究センター 歯学部歯科薬理学講座のページに詳しい解説があります。ご興味のある方はご参照ください。

時間をかけて弱い力を

矯正治療で歯を動かすには、時間をかけて弱い力を歯に加えることが大切

歯を押せば動くことは分かりましたが、だからといって、押す力は強ければ良いというわけではありません。強すぎる力で押すと、歯根(しこん)が溶けてしまうからです。

どれくらいの力が適切かは、歯をどのように動かすかによって変わってくるのですが、おおむね数十グラム単位の力と考えてください。

矯正治療で歯を動かすには、時間をかけて弱い力を歯に加えることが大切です。矯正治療に時間がかかるのはこのためで、この点はワイヤーを使う従来型の治療法も、インビザラインも違いがありません。

インビザラインが歯を動かす仕組み

では、インビザラインのマウスピースで、歯が動く仕組みについてお話ししていきましょう。

マウスピースのズレを利用する

インビザラインではマウスピースのズレを利用して矯正を行っていく

実際に一度入れていただくとわかるのですが、インビザラインのマウスピースは、使い始めた頃や、新しいものに交換して間がない頃は、歯から少し浮いた感じがします。

違和感を感じるかもしれませんが、これは歯を動かしたい位置に合わせてマウスピースが作られているからで、言い方を変えると、新しいマウスピースは歯に合っていないのです。

歯とマウスピースにはズレがあり、このズレたところから歯に弱い力が持続的に加わります。この結果、歯が動いていくのです。

マウスピースの交換を繰り返す

インビザラインではマウスピースの交換を繰り返し、歯を少しずつ動かして歯並びを整えていきます

マウスピースのズレが歯を動かすといっても、あまりにズレすぎていると、マウスピースを歯に装着すること自体ができなくなります。マウスピースは、少しズレている程度に作らなければなりません。

そこで、歯が予定位置にまで移動したら、次の少しズレたマウスピースに交換し、次の予定位置まで移動したら、さらに次の少しズレたマウスピースに交換する…というように、何回も交換を繰り返します。こうして、歯を少しずつ動かし、歯並びを整えていくわけです。

インビザラインのマウスピース

歯の移動距離と交換頻度

インビザラインの治療期間と注意すべきポイント

詳しくはインビザラインの治療期間と注意すべきポイントのコラムで解説していますが、インビザラインでは、一つのマウスピースで歯が動く距離は0.25mm程度までになるように製作します。そして1〜2週間の間隔で新しいマウスピースに交換していきます。

もし1週間おきの交換頻度であれば、1ヶ月間で交換できるマウスピースは多くて4つまでですので、1ヶ月の歯の移動距離は最大で1mmとなります。

この移動距離は、ワイヤーで歯を動かす矯正治療でも同様です。歯をどれくらい動かしたいかによって、移動距離とマウスピースの交換回数が決まり、治療期間が算出されます。

インビザラインの補助装置

インビザラインは、マウスピースだけで歯を動かすイメージがあるかもしれませんが、効率的に歯を動かすための補助装置も用意されています。

アタッチメント

インビザラインのアタッチメント

アタッチメントは、歯の表面につける小さなプラスチック製の突起物です。歯の向きや位置によっては、マウスピースからの矯正力が伝わりにくいケースがあり、このような際に、アタッチメントを歯につけると、マウスピースの矯正力が歯に効率的に伝えられるようになります。

アタッチメントはどこにつけてもいいというわけではなく、テンプレートという装置を使い、定められた適切な位置に装着するようにします。

エラスティック

矯正の補助に使うエラスティック

エラスティックは、上顎と下顎の歯に装着するゴムです。歯にボタンと呼ばれる小さな引っ掛かりをつけて、上顎と下顎のボタンにエラスティックをかけ、ゴムの収縮力を使って上顎と下顎の前後的なズレや、左右のズレを解消します。

この際に使用するマウスピースには、エラスティックをつけるための切れ込みが設けられています。

経験豊富な認定医が在籍する町田歯科でインビザライン矯正を

今回は、インビザラインで歯を動かす仕組みについてお話ししました。矯正治療はずいぶん前から行われていたことや、歯を動かす原理についてもご理解いただけたかと思います。

矯正治療は相応に時間を必要とするため、患者さんからすると、様々な疑問や質問も出てくるものです。町田歯科では、カウンセリングを重視し、患者さん一人一人との対話を何より大切にしていますので、矯正治療についてのご意見やご質問も、何なりとお気軽におっしゃってください。

町田歯科の矯正例

町田歯科は、日本矯正歯科学会の認定医が在籍し、インビザラインの専門知識や経験も豊富な歯科医院です。町田歯科ならではの矯正の特長や治療例、料金などについては、町田歯科の矯正情報特設サイトでも解説しておりますので、インビザラインについて詳しく知りたい方は、当院でぜひご相談ください。

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