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虫歯治療

歯の白いシミ、ホワイトスポットとは?

歯に白い斑点のようなシミができて、気になっている方はいらっしゃいませんか?

それはホワイトスポットと呼ばれるもので、初期の虫歯や、歯のエナメル質の異常が原因かもしれません。虫歯というと黒く汚れた印象があるかもしれませんが、今回お話しするホワイトスポットのように、白く変色するケースもあります。

町田歯科でも多くご相談が寄せられますので、今回はそんなホワイトスポットについてお話ししたいと思います。

ホワイトスポットの原因

上述のとおり、ホワイトスポットとは、歯の表面のエナメル質が白く濁った状態のことを指します。ホワイトスポットの原因は主に3つあります。

初期の虫歯

初期の虫歯

口腔内の虫歯菌が、食べ物に含まれる糖を代謝して酸を作り出し、エナメル質からミネラル成分が溶け出すことで白く濁ります。ホワイトスポットが初期虫歯の症状である場合、以下のような特徴があります。

  • 歯の表面に白いチョーク状の斑点が見られる。
  • 歯の表面が白くなっている部分はエナメル質が脱灰(だっかい)されており、やわらかくなっている。
  • 歯に穴が開いていないし、痛みやしみる感覚もない。
  • 歯の表面にプラークと呼ばれる細菌の塊が付着していることが多い。
  • 酸性の高い飲食物や虫歯菌の酸によって、エナメル質からカルシウムやリンが溶け出している。

これらに該当する場合、ホワイトスポットになっている可能性があります。歯の表面に白い斑点のようなシミがあり、歯本来の固さが失われているが、穴もなく、しみたり痛んだりはしない。こんな時は要注意です。

虫歯治療のページでも解説していますが、虫歯菌によって酸が産生され、歯のエナメル質を溶かすことを脱灰(だっかい)と呼びます。また、酸蝕症のコラムでもお伝えしましたが、酸性の飲料を大量に摂取すると、歯を傷めてしまいます。

エナメル質形成不全

エナメル質形成不全

乳歯から永久歯に生え変わる際に、何らかの異常が起こることにより、エナメル質の一部が成長を阻害されたまま、永久歯に生え変わることで白く濁ります。

エナメル質形成不全の原因は様々で、遺伝的なものや環境的なものが考えられます。遺伝的なものは、乳歯と永久歯の両方に影響することが多く、全ての歯に症状が見られます。

環境的なものは、乳歯や永久歯が形成される時期に、何らかの障害があった場合に起こります。例えば、妊娠中や出産時の母親の栄養状態や、薬物の影響、乳歯期の虫歯や外傷、高熱や発疹を伴う病気などです。

ホワイトニング

ホワイトニングによって歯を漂白することで、エナメル質の一部が過剰に反応して白く濁ることがあります。これは病気ではありません。この場合は、ホワイトニングを続けることで均一な白さになります。

ホワイトスポットの予防

正しい歯磨き

正しい歯磨き

まずは基本となる歯磨きを正しく行い、歯の表面の歯垢(プラーク)をしっかりと落としましょう。歯垢は細菌の塊で、歯に付着すると酸を作り出してエナメル質を溶かします。

歯ブラシを細かく動かし、様々な向きから磨くようにしましょう。また、フッ素を歯面に塗布することで、エナメル質を再石灰化させて強化することもできます。

歯周病は治療が可能のコラムでもお伝えしていますが、プラークは歯周病の原因でもあります。プラークコントロールを怠ってしまうと、様々な歯の病気にかかりやすくなるため、歯磨きは忘れずに、丁寧に行ってください。

定期的な歯科検診

定期的な歯科検診,マイクロスコープ

ホワイトスポットが気になる時は、やはり歯科医院で診てもらうのが安心です。患者さん自身で目視できるホワイトスポットもありますが、ほとんど見分けがつかないホワイトスポットもあります。この場合は、マイクロスコープによって判別することになります。

歯科検診では、ホワイトスポットの原因や進行度を見極めるために、歯の色や形を観察したり、レントゲン等の医療機器を使った専門的な診断が可能です。

虫歯が原因のホワイトスポットならば、虫歯もほぼ初期の段階です。歯科検診で早めの治療を心掛けましょう。

食生活の見直し

食生活の見直し

間食が多い場合、できるだけ間食を減らしましょう。食事と食事の間にちょこちょこ食べていると、口の中が酸性に傾いた状態が長く続きます。

詳しくは虫歯の菌はいつから口に住み着くの?のコラムで解説していますが、口の中が酸性に傾く時間が長くなると、虫歯になりやすくなってしまいます。間食を減らせば、口の中が中性に戻りやすくなり、歯を修復する時間も増えます。

チョコレートやグミなどの歯にこびりつくお菓子や、甘いジュースや炭酸飲料は特に注意してください。そうした食品を食べた後は、忘れずに歯磨きやうがいをするようにしましょう。

ホワイトスポットの治療法

ホワイトスポットの治療法としては、保険適用のものと自費診療のものがあります。順を追って説明していきます。

フッ素やMIペーストによる再石灰化

フッ素やMIペーストによる再石灰化

歯を削らずにエナメル質を再石灰化させて強化する方法です。乳歯・永久歯の初期段階のホワイトスポットに有効であり、保険適用の治療になります。

これも虫歯治療のページでお話ししていますが、再石灰化とは、エナメル質から溶け出したカルシウムやリンなどのミネラル成分を、唾液中から補給して、エナメル質を修復する自然治癒作用のことです。この再石灰化を促進するために、フッ素やMIペーストなどを歯に塗布します。

フッ素

フッ素は、虫歯菌の働きを弱めて酸の生成を抑える効果があります。また、フッ素とカルシウムが結合してフルオロアパタイトという物質を生成し、エナメル質をより強固にします。フッ素は歯磨き粉やうがい薬などに含まれていますが、歯科医院ではより高濃度のフッ素を塗布することもできます。

フッ素については、フッ化物(フッ素)の歴史のコラムでも詳しく解説していますので、興味のある方は併せてご参照ください。

MIペースト

MIペーストは、牛乳に含まれるガゼインと呼ばれる成分と、ミネラル成分で作られたペーストです。MIとは、ミニマムインターベンション(Minimum Intervention)の略で、可能な限り歯を削らない治療という意味です。

MIペーストはエナメル質に浸透してカルシウムやリンを補給し、再石灰化を促進します。また、唾液の流れやpHバランスを改善し、虫歯菌の活動も抑制してくれます。

MIペーストは市販されており、Amazonなどの通販サイトで購入することもできます。必ず効果があるとまでは言えませんが、歯磨き後に歯に塗布し、30分程度待つだけという手軽さなので、気になる方は試してみても良いでしょう。

ダイレクトボンディング

ダイレクトボンディング 町田歯科・矯正歯科 施術写真

ダイレクトボンディングは、歯の表面を薄く削ってから、プラスチック素材を重ねて歯の色や形を整える方法です。進行したホワイトスポットに有効であり、こちらは自費診療ですが、使用する材料や状況によっては保険適用となる場合もあります 。

まず歯の表面を薄く削り、エナメル質の脱灰部分を除去します。その後に、プラスチック樹脂を歯に塗布して光で硬化させ、最後に歯の色や形を調整して仕上げます。

ダイレクトボンディングは、虫歯の箇所をほんの少し削るだけなので、強い痛みもなく、短時間で治療が済むのがメリットです。

アイコン(Icon)によるコーティング

アイコン(Icon)によるコーティング

歯を削らずに低粘度のプラスチック素材(光重合型レジン)をホワイトスポットに浸透させて補強する方法で、初期段階のホワイトスポットに有効です。こちらは自費診療となります。

このプラスチック素材はドイツのDMG社よりアイコン(Icon)という商品名で販売されており、処置は歯科医院で行います。

アイコンはエナメル質の脱灰部分に浸透してミネラルの流出を防ぎ、エナメル質の密度を高める作用があります。また、光によって硬化し、歯の表面を滑らかにしてホワイトスポットが目立つのを防いでくれます。

英語になりますが、こちらの動画でアイコンの特長や処置について見ることができますので、興味のある方はご参照ください。

ラミネートべニア

ラミネートべニア 町田歯科・矯正歯科 施術写真

ラミネートべニアは、歯の表面をわずかに削り、その上にセラミック素材(ポーセレン)の薄い板を貼り付ける方法で、進んでしまったホワイトスポットに有効です 。こちらも自費診療となります。

ラミネートベニアも歯科医院で行う治療です。まず、歯の表面をわずかに削ってエナメル質の脱灰部分を除去します。次に、セラミック素材でできた薄い板(ラミネートベニア)を歯の表面に貼り付けて調整します。

ラミネートベニアは、歯の色や形を自由に調整できるため、自然で美しい仕上がりになり、また長持ちするのも特長と言えるでしょう。

ホワイトスポットを見過ごさないで

ホワイトスポットを見過ごさないで

ホワイトスポットは、痛みを伴わないこともあるため、ともすると気づきづらいことがあります。しかし、放置してしまうと虫歯が進行したり、歯が割れたりするリスクが高まります。また、目立つホワイトスポットは、お口周りの見た目にも影響します。

やはりホワイトスポットは、早期発見・早期治療が重要です。虫歯が原因の場合、時間が経つと、虫歯が進行して歯に穴が開いたり、神経に達して痛みを感じたりするようにもなってきます。早めに歯科医院を受診し、歯の状態に合わせて最適な治療法を提案してもらいましょう。

歯を長持ちさせるセルフケアとプロフェッショナルケアのコラムでもお伝えしているとおり、日頃のご自身によるセルフケアと、歯科医院でのプロフェッショナルケアの併用が、歯のトラブルを未然に防いでくれます。ホワイトスポットが気になる方も、お気軽に町田歯科にご相談ください。

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