虫歯治療

虫歯を放置することで起きる身体の症状

皆さんは、ともすると虫歯を「たかが虫歯」と侮っていませんか?

もちろん、たかが虫歯ではないんです。

虫歯は口腔内の常在菌が、歯の中で感染を起こす感染症です。「痛くないから」「健診で指摘されただけだから」と放置してしまうと、バイ菌が歯の中で増殖し、身体に悪影響を及ぼすことがあります。

今回はそんな虫歯が起こす身体の症状について紹介していきたいと思います。

虫歯を放置することのリスク

虫歯を放置することにはどのようなリスクがあるのでしょうか?具体的に列挙していきましょう。

食欲不振

「水を飲んでもしみる」「食事の時に歯が当たると大変痛い」という経験はありませんか?

何を食べても痛く、その痛みが怖くて、おかゆなどの歯ごたえのないものばかり食べていると、やがて食欲不振になってしまいます。

十分な栄養が摂れていないと、風邪など他の病気にもかかりやすくなります。虫歯が全身の免疫力低下につながってしまう可能性もあるのです。

絶え間ない痛み

絶え間ない痛み,歯髄炎(しずいえん)

虫歯が歯の中心部にある歯の神経に達すると、断続的に痛みが出現します。歯髄炎(しずいえん)は、歯の中心部にある神経(歯髄:しずい)に炎症が起きた状態です。

何もしていなくても痛いような状態になると、寝ることもままならず、睡眠障害に至ることもあり、日常生活に悪影響を及ぼします。

あごの骨の変形

虫歯によって、歯の内部だけではなく、あごの骨まで感染が広がると、あごの骨が変形することがあります。

将来的にインプラントや入れ歯が必要になった時に、虫歯によって骨がダメージを受けていると、治療方法が限られてしまうかもしれません。

肩こり

肩こり

虫歯が痛いのに放置していると、おのずと反対側で噛んだり、意識的に歯を当てないようにと、偏った噛み方になることがあります。痛みが治まるまでのつもりで行っていたとしても、あごの筋肉やその周りの筋肉が疲労してしまいます。

虫歯をすぐに治療すれば、治療と共に肩こりは治まってきますが、放置して噛み合わせの高さが変わってしまうと、治療しても周りの歯の噛み合わせがずれてしまい、肩こりも治らないということが起きますので、注意が必要です。

治療の選択肢が少なくなる

虫歯はごく初期を逃すと自力で治すことは不可能です。一方的に悪くなる病気ですので、いざ治療に行った時に、進行していればいるほど、治療の選択肢がなくなってきます。

特に放置された虫歯の場合、初めて歯医者さんに行ったにもかかわらず、抜歯しないといけないと言われることもあります。また、抜歯をした後も、虫歯によるあごの骨のダメージの程度によって、インプラントなど、十分にあごの骨の強度が必要な治療を断られるケースもあります。

虫歯を放置した時の症状

虫歯を放置した時の様々な症状

それでは、ここからは虫歯を放置してしまった時の症状を見ていきましょう。

発熱

虫歯菌が歯からあごの骨まで通じてしまい、身体の免疫力と戦っている時には発熱します。

発熱は、体内に侵入した細菌やウイルスなどの微生物から身体を守る防御反応です。つまり、これ以上体内でバイ菌が増えないように、身体が熱を出してバイ菌を殺そうとしているのです。

発熱を起こすような虫歯は、すでに歯の中だけではなく、骨の感染症である骨髄炎(こつずいえん)や、あごの骨の空洞である上顎洞(じょうがくどう)に感染が広がって、蓄膿症(ちくのうしょう)を起こしている可能性が考えられます。

痛み

虫歯の代表的な症状として、皆さんが思い出すのは痛みでしょう。特に虫歯の痛みは激痛です。

歯の神経に対してバイ菌が感染を起こし、固い歯の中でバイ菌が増殖を起こすので、ドクンドクンと脈を打つような痛みを引き起こすことがあります。

虫歯の痛みが発生すると、飲み薬の痛み止めは効きにくく、歯科医院でも麻酔薬が効きづらくなり、治療中も痛みを感じてしまうことがあるので、痛みが出る前に、定期的に歯科医院でチェックを受けましょう。

膿(うみ)が出る

歯ぐきや頬から膿(うみ)が出てくることがあります。「口の中が常に苦い味がする」「魚が腐ったような臭いがする」といった深刻な症状になります。

さらにひどくなると、顔の皮膚を貫通し、あごの皮膚から膿が出てくる場合もあります。膿は、体内の免疫細胞がバイ菌と戦った結果、細胞の死骸となって出てくるものです。体内の免疫を消耗することになりますので、全身の免疫力も下がってしまいます。

様々な感染症を起こす

虫歯の放置で最も怖いのは、それが原因で命に関わる病気を招く恐れもあることです。もちろん確率はまれですが、虫歯を放置することによって虫歯菌が血液に侵入し、血管を通じて全身に巡ってしまうことがあります。

この時、虫歯菌は身体の弱い部分に定着するので、脳に行くと脳梗塞を引き起こし、心臓に行くと心筋梗塞を引き起こすこともあるのです。実際に虫歯を放置して死に至った例があることも事実です。

虫歯を放置せず、定期的な歯科検診を

虫歯を放置せず、定期的な歯科検診を

虫歯は進行性の病気です。治療の痛みは確かに嫌なものですが、だからといって放置すると身体全体に不調を及ぼすことがありますので、痛くなる前に定期的にかかりつけの歯医者さんでチェックしてもらいましょう。

町田歯科では、患者さんに極力配慮した痛くない治療を最も大切にしておりますので、歯医者が怖いと思う方こそ、お気軽にご来院いただければと思います。虫歯になってしまった場合の虫歯治療だけでなく、日頃からしっかりとした歯の予防メインテナンスを行い、虫歯になることのないように、スタッフ一同で患者さんをサポートいたします。

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