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歯の治療全般

歯ぎしりや食いしばりの原因と影響

今回は、自分ではなかなか気づきにくい歯ぎしりや食いしばりについて解説します。

「家族から歯ぎしりがすごいと指摘された」「子どもの歯ぎしりが強くて将来が心配」などという方は、結構いらっしゃるのではないでしょうか?

歯ぎしりは基本的に夜寝ている間に起きていることが多く、ご家族の方が指摘して発覚するのが一般的です。また、たまたま歯医者さんに行ったら、「歯ぎしりしていませんか?」と言われ、意識するようになったという方も多くいらっしゃいます。

寝ている間も歯を使っているなんて不思議ですよね。歯ぎしりや食いしばりを起こしてしまう原因には、どんなものがあるのでしょうか?

歯ぎしりや食いしばりの原因

歯ぎしりや食いしばりの原因には、以下のようなものが考えられます。

ストレス

歯ぎしりや食いしばりの原因として、最も多いのがストレスによるものです。犬が骨を噛んでストレス解消をするのと同様に、歯ぎしりや食いしばりは原始的なストレス解消方法と言われています。

本当に歯ぎしりや食いしばりを解決するとしたら、日頃のストレスを取り除く必要があります。ところが、現代に生きる私たちにとって、ストレスから完全に自由になるのは残念ながら難しいと言えるでしょう。

ストレス

ストレスから解放されるのは難しいとして、歯ぎしりや食いしばりを無理に治してしまうと、他の問題が発生することがあります。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、過度なストレスは人体に悪影響を及ぼします。

ストレスによって身体がダメージを受けそうになると、自動でダメージを修復する仕組みが発動します。これが歯ぎしりや食いしばりですが、歯ぎしりや食いしばりができない、つまりストレスの出口が見つからないと、脱毛やじんましん、うつ病など、別の病気を発症してしまう可能性があります。

習慣

スポーツ選手などで瞬間的に大きな力を出す必要がある方は、食いしばる癖がついてしまいます。無意識の習慣が睡眠中にも現れ、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりを引き起こしています。

一般の方でも、運転中やパソコン作業をしている時、家事をしている時など、集中している時に無意識に食いしばっていることがあります。コロナ禍でテレワークが増え、パソコンに向かっている時間が増えた方も多いと思いますが、気をつけてください。

噛み合わせや骨格

上下の歯の重なり方が悪いと、その場所に強い力がかかり、歯ぎしりを起こすことがあります。被せ物や詰め物の高さが合わない箇所があると、他の歯に強く接触して、歯ぎしりになることがあります。

子どもの時期特有の原因

子どもの歯ぎしりがひどくて「このまま歯が削れてしまうのでは?」「歯ぎしりが大人になっても続く子になったらどうしよう」と心配されるお父さんお母さんは多いものです。

乳歯の歯ぎしりの場合、生後6ヶ月頃から歯が生えてきますので、哺乳のための「吸う」という動作から「噛む」動作に移行します。噛む動作は想像以上に複雑で、上下左右に三次元的にあごを動かす必要があります。乳児は吸うためのあごの位置から、噛むためのあごの位置へ調整するよう、睡眠中に練習していると言われています。

5歳から10歳のお子さんでは、約4割が歯ぎしりをしている

5歳から10歳のお子さんでは、約4割が歯ぎしりをしていると言われています。この時期は乳歯から永久歯に生え代わり、あごの骨も大人と同じ形まで成長する時期です。

すると、乳歯と乳歯の間にすき間ができたり、生えたばかりの大人の歯が乳歯列の噛み合わせに合わなかったりして、歯ぎしりを起こします。子どもの歯ぎしりはあごの位置の調整のために必要な成長過程ですので、心配はいりません。

ただし、永久歯が生えそろっても歯ぎしりが残っている場合は、噛み合わせの不具合が起きている可能性がありますので、かかりつけの歯科医院で定期的にチェックしてもらうと良いでしょう。町田歯科ではお子さんひとりひとりに合わせた、丁寧な小児歯科診療を行っておりますので、お子さんの歯の状態が気になる親御さんは、ぜひお問い合わせください。

歯ぎしりや食いしばりが及ぼす影響

歯ぎしりや食いしばりを放置すると、以下のような症状が現れることがあります。

歯がすり減る

歯ぎしりで慢性的に歯に強い力がかかると、歯が摩耗してしまうことがあります。鏡で見ると、歯の先端がまっ平になっていたり、先端がとがっていたりするかもしれません。

歯周病の進行

ブログでもご紹介したとおり、歯周病の主な原因は細菌ですが、歯ぎしりや食いしばりによって強い力が加わると、歯の周りにある歯肉や骨が弱ってしまうことがあります。歯は横揺れの力に対してとても弱いので、歯ぎしりによって横揺れの力が加わると、歯の周りの組織までダメージを受けることがあります。

知覚過敏

歯の表面にあるエナメル質は硬くてもろい組織です。歯に横揺れの力がかかると、歯のくびれの部分、歯ぐきの際の部分に力が集中して加わり、その部分のエナメル質が欠けてしまうことがあります。

エナメル質が欠けると、歯の神経まで感覚が伝わりやすくなり、知覚過敏が生じてしまいます。場合によっては、歯ぐきの際に近い部分が欠けてしまい、くさび状欠損と呼ばれる歯がかけた状態になることがあります。

顎関節症

顎関節症

必ずしも歯ぎしりだけが原因とは考えられていませんが、歯ぎしりは顎関節症を引き起こす要因となります。食いしばりなどにより顎関節に大きな負担がかかり、その結果「口が開きづらくなる」「顎が痛い」などの症状が強くなってしまう場合があります。

町田歯科でも顎関節症の診療を行っておりますので、気になる方はお気軽にご相談ください。

歯ぎしりと上手に向き合う

歯ぎしりは原始的なストレス解消法であり、成長過程であごの位置を調整する役割を持っています。町田歯科では、歯ぎしりにより過度な力がかかっていると判断した場合は、必要に応じてナイトガードと呼ばれるマウスピースなどを一時的に装着し、咬合力を調整します。

歯ぎしりを無理に止めるのではなく、基本的な生活習慣の見直しや歯科医院での定期的なチェックを行い、歯ぎしりや食いしばりと上手く付き合いながら、歯を守っていくことを心掛けましょう。

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