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虫歯治療

MTMの利点をご存知ですか?

皆さんはMTMという治療について、お聞きになったことありますか?MTMとはMinor Tooth Movementの頭文字から来た名称で、一部の歯を動かす治療です。

MTMで一部の歯を動かすだけでも、虫歯だった歯を残せるようにし、歯周病を改善させて歯を長持ちさせるなど、歯の健康に大きな効果を得られることがあります。

今回は、虫歯や歯周病治療にも応用できるMTMの利点についてお話しします。

そもそもMTMって何?

まずはMTMについて全般的にご説明しましょう。

MTMとは?

冒頭で申し上げたとおり、MTMとはMinor Tooth Movementの頭文字をとって作られた言葉で、1~数本程度の歯を短期間で移動させる治療を意味しています。

ですから、MTMも矯正治療の一種と見ることもできます。アメリカなどでは、MTMとは言わずに、LOT(Limited Orthdontic Treatment)、つまり限定的矯正治療といいますので、こちらの方がわかりやすい名前かもしれませんね。

MTMの目的

MTMは「限定的」という名が付くように、歯並び全体を整える治療ではありません。あくまでも、歯並びのごく一部だけを改善させる治療にとどまります。

このため、MTMは歯並び全体の見た目や噛み合わせを整えることを目的としていません。歯並びの一部の歯の位置や、噛み合わせを改善させることがMTMの目的です。

MTMの特徴は?

MTMの特徴は?

では続いて、MTMの特徴をメリットとデメリットに分けてお話しします。

MTMのメリット

MTMは、歯並び全体を整えるものではないので、治療期間が短く抑えられます。治療期間が短いということは、治療に必要な通院回数も少なくて済むということになります。

もちろん、治療費も歯並び全体を整えるよりは安くなります。また、歯並びのごく一部を対象とするわけですから、気になるところをピンポイントで治すということも可能です。

MTMのデメリット

MTMのデメリットとしては、やはり部分的な治療となるため、当然のことながら歯並び全体を整えるといったことはできない点が挙がります。対象となる歯が限られているということは、それ以外の歯は動かさないということです。

歯の移動についても、移動幅は限られているため、MTMで治療できる歯列不正の種類には限界があります。移動幅が限られると、移動方法にも限りがあるのです。

横方向に移動するのは難しく、引き出したり、押し下げたりするというような、垂直方向への移動が主となります。

MTMの活用法は?

MTMの活用法は?

では実際にMTMはどのように活用するのでしょうか?解説していきましょう。

治療困難な虫歯の治療が可能に

現在の歯科治療では、虫歯で失われた部分を補うために、人工材料で作った詰めものや被せものを利用します。

これらの多くは、歯型を取って作られますが、歯肉よりも下の方にまで虫歯が進んでしまうと、被せものを作るために欠かせない歯型が取れないので、多くは抜歯になります。

このような時、MTMで歯を引き出せれば、歯型が取れるようになるので、虫歯治療が可能になることがあります。

歯周病の改善

歯が傾いていると、傾いた方向の歯の周囲の骨が減りやすくなります。このような状態になると、歯周病が悪化します。

歯周病は、歯周病菌によって引き起こされる病気ですが、歯の位置や向きなども歯周病を悪化させる要素なので、これらを改善することは、歯周病治療には大切なのです。

MTMで歯の位置や向きなどを補正すれば、歯周病の悪化が食い止められることがあります。

ブリッジやインプラントのために

ブリッジやインプラントのために

歯には、前に向かって移動しようとする傾向があります。もし、歯を失ってそのままにしていると、後ろの歯が前に傾いてきます。

失った歯を補う治療法としては、その隣の歯を利用するブリッジや、人工歯根を埋めるインプラントがありますが、いずれの方法も、隣の歯が傾いていると困難です。

このような時も、MTMで歯の傾きを整えれば、ブリッジやインプラントによる治療ができるようになります。

詰めもの・被せものの治療も行いやすく

虫歯が歯肉より下まで進んでいない場合でも、歯と歯の間が極端に詰まってしまっているケースでは、距離が近すぎて歯型が取れないことがあります。

このような際も、MTMで歯を移動させて歯を離せれば、歯型が取りやすくなり、被せものや詰めものの治療も行いやすくなります。

軽度の歯列不正の治療に

MTMは軽い歯列不正の改善にも利用できます。例えば、軽度な正中離開(せいちゅうりかい)などのケースです。

正中離開は、上顎の前歯の間に隙間がある歯列不正、いわゆる「すきっ歯」を指します。隙間の両隣の前歯をMTMで寄せることができれば、正中離開を解消できます。

ただし、隙間が広すぎる場合は、両隣の前歯を寄せると、反対側に隙間ができたり、下顎の前歯の噛み合わせが強くなりすぎることがあるので、やはり限度があります。正中離開などの実際の矯正例は、町田歯科の矯正情報特設サイトでも解説していますので、併せてご参照ください。

MTMの特性を活かして効果的な治療を

MTMの特性を活かして効果的な治療を

今回は、MTMについてお話ししました。再度特徴をまとめますと、MTMは1~数本の歯を対象とした治療なので歯並び全体を整えることはできません。しかし、歯並び全体を整えないので、治療期間が短く、治療費が低いというメリットがあります。

MTMは、単に部分的に歯を動かすだけでなく、虫歯治療や歯周病治療と組み合わせるという方法もあり、利用法によっては、歯の位置を整える以上の効果を得ることができます。

虫歯が深い、歯の位置が悪くて歯周病が治りにくいといった方は、MTMを組み合わせてみてはいかがでしょうか。

MTMは、さまざまな制限が加わる治療ですので、より専門的な知識と経験が要求されます。町田歯科は、全般的な歯の治療における専門知識に加え、MTMの知識や経験も持つ歯科医院です。MTMにご興味をお持ちになった方は、当院でぜひご相談ください。

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