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矯正歯科

インビザラインGOで歯並びを整えるしくみ

町田歯科の矯正歯科では、日々多くの患者さんへの矯正治療を行っています。最近は、コラムでも取り上げているマウスピース矯正のインビザラインに対するニーズが高く、お問い合わせも大変増えてきました。

町田歯科の矯正情報特設サイトで詳しく解説していますが、このインビザラインには、全ての歯を対象に矯正を行うインビザラインと、部分的な矯正を行うインビザラインGOという2つの種類があります。今回は後者のインビザラインGOについてお話ししたいと思います。

抜歯や歯の移動を行わないインビザラインGO

抜歯や歯の移動を行わないインビザラインGO

歯列矯正では、歯並びを整えるためのスペースが足りない場合、そのままでは歯並びをきれいにすることはできません。

そこで一般的な歯列矯正では、抜歯をしたり、大臼歯という奥歯を後に移動させたりして、スペースを確保します。ところが、インビザラインGOは抜歯や奥歯の移動は行いません。

インビザラインGOは、歯も抜かず、奥歯を動かさず、前歯部だけをどのようにして歯並びを整えるのでしょうか?順を追って説明します。

インビザラインGOのしくみ

お伝えしたとおり、インビザラインや一般的な歯列矯正と違い、インビザラインGOでは抜歯もしませんし、大臼歯という奥歯も動かしません。インビザラインGOは上顎の10歯、下顎の10歯(第二小臼歯まで)だけを動かす部分矯正という分類になります。

全ての歯を動かす場合に比べ、短期間で治療が完了し、比較的安価に矯正治療ができるというメリットがあります。

上顎の10歯、下顎の10歯(第二小臼歯まで)だけを動かす部分矯正

歯を削ってスペースを作り出す

基本的に矯正治療は、歯の並びを横や前に拡げることでスペースを作ったり、すきっ歯などがある場合は、そのスペースを埋めて並べ直します。

インビザラインGOでは、歯を並べるスペースが足りない場合、歯と歯の間の面を薄く削ってスペースを作るようにしています。

例えば、2本の歯と歯の間を0.5mmずつ削ったとします。すると0.5mm×2=1mmの隙間が得られます。

なお、0.5mmほど削ったとしても、削る範囲はエナメル質の層にとどまりますから、歯がしみたり、形がおかしくなったりすることはありません。

歯と歯の間の面を薄く削ってスペースを作る

これを左右の第二小臼歯から第二小臼歯まで行うと、歯と歯の間は9ヶ所あり、最後の第二小臼歯の後ろ面を0.5mm削ることで、0.5mm×9+0.5mm+0.5mmとなり、合計5.5mmの隙間が得られる計算になります。

わずか0.5mm削るだけでも、たくさんの歯が集まれば、これほどまでのスペースになるというわけです。

ただ、この0.5mmというのはあくまでも例で、歯を何mm削るかは、歯並びの状態によって決められます。上顎と下顎で削る量に違いが出ることもあります。

インビザラインGOでは、このようにして歯と歯の間に隙間を作り出し、歯並びを整えていきます。非常に薄く削るだけですので、論文上も虫歯のリスクが増えるといったデメリットは報告されていません。

歯を削るタイミング

歯を削るタイミングはマウスピースをお渡しする時

では、歯を削るのはいつなのでしょうか?

実は歯を削るのは、マウスピースをお渡しする時です。「マウスピースの製作に取りかかる前に、歯を削っておかなくてはいけないのでは?」と不思議に思うかもしれません。

インビザラインGOでは、治療計画の作成時に、歯を削るかどうか、どの部分をどれだけ削るかを決めているのです。

これを前提に治療計画を作成してマウスピースを作っていますから、マウスピースが出来上がった後に歯を削っても問題ありません。

アタッチメントをつける

アタッチメントとは、歯の表面につける小さな突起物です。このアタッチメントは、歯の色に合わせたコンポジットレジンというプラスチックで作られていますので、よほど注意して見ない限り、分かりません。

素の歯の表面はツルツルしており、そのままではマウスピースが引っ掛かりませんが、アタッチメントをつけると、マウスピースが引っ掛かるようになります。

アタッチメントにより、マウスピースの引っ掛かりが得られるので、マウスピースの矯正力が歯に効率的に伝えられるようになります。すると、歯列矯正がよりスムーズに進み、治療期間の短縮が期待できます。

なお、アタッチメントは全ての歯につけるものではありません。アタッチメントをどの歯につけるのかは、歯列不正の状態によって異なります。

インビザラインGOで歯を動かせる範囲

お話ししてきたとおり、インビザラインGOは、歯を削ることによって歯を並べるスペースを作り出します。

当然のことながら、歯はいくらでも削れるわけではありません。このため、インビザラインGOで歯を動かせる範囲(距離)には、自ずと限界があります。

  1. 叢生(そうせい)、乱杭歯(らんくいば):片顎で最大7mmまで
  2. 空隙歯列(くうげきしれつ:隙間の多い歯並び、すきっ歯):片顎で最大7mmまで
  3. 拡大(歯並びを広げること):片顎で最大4mmまで
  4. 過蓋咬合(かがいこうごう:下顎の前歯が隠れるほどの深い噛み合わせ):最大5mmまで
  5. 開咬(かいこう:上下の前歯が当たらない噛み合わせ):最大5mmまで
  6. 正中線(せいちゅうせん:真ん中の歯と歯の間)の移動:最大1mmまで

これがインビザラインGOで歯を削れる最大値、つまり、歯を動かせる限度になります。実際の矯正例は、町田歯科の矯正情報特設サイトで写真付きで解説していますので、併せてご参照ください。

叢生、乱杭歯の実際の矯正例
町田歯科の実際の矯正例

これ以上歯を動かす必要がある歯列不正なら、インビザラインGOで改善させることは難しくなります。インビザラインGOの適応が、軽症の前歯部の歯列不正にとどまっているのはこのためです。

インビザラインGOの特徴を理解して最適な矯正を

インビザラインGOの特徴を理解して最適な矯正を
インビザライン・ジャパン

今回は、インビザラインGOで歯並びを整えるしくみについてお伝えしました。

もう一度インビザラインGOの特徴についてまとめますと、前歯部の部分矯正であるインビザラインGOでは、一般的な歯列矯正のように、歯を並べるスペースを確保するため、抜歯したり、大臼歯を後に動かしたりすることはありません。歯と歯の間をごくわずかに削って、歯を並べるスペースを作り出します。

歯を削る量は1本あたり0.数mmと、本当にごくわずかですが、複数の歯を削ることで比較的大きなスペースを得ることができます。

そして、歯にアタッチメントという歯の色に似た小さな突起をつけることで、マウスピースの矯正力を歯に伝え、効率的に歯を動かせるようにしています。

ただし、歯は一度削ると元には戻らないので、削り過ぎるのは絶対に避けなくてはなりません。削る量は必要最小限にとどめる必要があります。

このため、歯を削ってスペースを確保するインビザラインGOでは、歯並び全体を整えるインビザライン以上に専門的知識と経験が求められると言っても過言ではありません。

インビザラインGOは、あくまでも部分矯正であるため、適応かどうかは見極める必要があり、町田歯科ではワイヤー矯正やインビザライン(フル)といった全顎矯正も行っています。

町田歯科では、患者さんひとりひとりに合った矯正方法をご案内しますので、インビザラインGOにご興味のある方は、まずは当院にお気軽にご相談いただければと思います。

矯正歯科の特設情報サイトをオープンしました

矯正歯科の特設サイトをオープンしました

おかげさまで多くの患者さんに町田歯科・矯正歯科の矯正治療を受診いただいております。それに伴い、患者さんより矯正について様々なご質問をお受けする機会も増えており、矯正治療情報に特化した情報サイトを開設いたしました。

町田歯科ならではの矯正の特長や矯正の種類、実際の矯正治療例や、料金・ローンシミュレーションなど、より詳しく解説しておりますので、併せてご参照いただければと思います。

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