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矯正歯科

矮小歯の治療は、矯正治療の前と後どっちが良い?

矯正治療を検討していて「歯並びの改善だけではなく、歯の形や大きさも変えたい」とお考えの方はいらっしゃいませんか?

特に、タイトルにもある「矮小歯(わいしょうし)」と呼ばれる、生まれつき基準の大きさより小さい歯がある方の場合、矯正治療に加え、歯の見た目の改善を希望されるケースが多くあります。

矮小歯の原因は、遺伝によるものやビタミンDの不足、また親知らずのように、歯の退化によるものなどと言われますが、はっきりした原因は判明していません。

ただ、矮小歯があると他の歯との間が広く、すきっ歯になって審美性が損なわれたり、咬み合わせも悪くなるので虫歯のリスクも上がってしまいます。

このため、矯正の際に矮小歯の治療を望まれる患者さんは多く、そして矯正治療のカウンセリングでは、「矮小歯の治療は、矯正治療の前と後、どちらが良いですか?」という質問が寄せられます。

矮小歯の改善を図るには、基本的に「小さい歯を大きくする」「標準的なサイズ、審美的要素を満たしたサイズにする」ための、被せものや詰めものの治療が必要です。この治療をいつのタイミングで行うのが良いのでしょう?

今回は、矮小歯の治療を取り上げ、基本的な矯正治療と、詰めものや被せものの治療の進め方について、事前に知っておいていただきたいポイントをお話ししていきます。

治療ゴールによって順序が決まる

治療ゴールによって順序が決まる

皆さんは、ご自身のどの歯をどのように変えたい(大きさ、色、形態など)という具体的なイメージがおありでしょうか?

矯正治療では必ず「歯並びや咬み合わせ、歯の形や口元の最終形をどうするのか」という治療ゴールをあらかじめ設定します。その中で、詰めものや被せものの治療が必要な場合は、それも組み込んでゴールを決定します。

そしてそのゴールが決まってから、そこへたどり着くには「どういった歯並びの改善が必要なのか」また「詰めものや被せものの治療はどういったタイミングで行うべきか」といった、具体的な治療順序や計画を立てていきます。

治療順序については、症例によって異なりますが、これから説明する原則に則って進みます。

矯正治療の後に、詰めもの・被せものの治療が基本

お話ししたように、治療順序は症例ごとに異なります。しかし一般的には、治療順序の基本原則は「矯正治療の後に、詰めもの・被せものの治療」で、これに沿って進めていきます。

具体的にどのような流れで治療が進むのかを、以下でご説明します。

矮小歯の治療を見据えた矯正治療の実施

矮小歯の治療を見据えた矯正治療の実施

矮小歯に詰めものや被せものを装着した状態が治療ゴールである場合、それを念頭に入れた矯正治療が必要です。

冒頭でお話したように、矮小歯は元々歯が小さいので、その治療は詰めものや被せもので標準的・審美的な大きさにすることになります。

その際、被せものにするにせよ、詰めものにするにせよ、隣の歯との間に「スペース」が必要です。このスペースがないと、上記のような矮小歯の治療を行えません。

ですから、矯正治療においては、隣の歯との間にあえてスペースを残しながら、歯並びの改善を図っていくことになります。

歯並び、咬み合わせが安定した状態で矮小歯の治療を

歯並び、咬み合わせが安定した状態で矮小歯の治療を

矯正治療によって歯並びが改善され、咬み合わせもほぼ安定している状態になったら、あえて残しおいたスペースを活用し、矮小歯の被せものや詰めものの治療を行って、ゴールを目指します。

矯正治療前に詰めもの・被せものの治療をしたら?

基本的な流れは「矯正治療後に詰めもの・被せものの治療を行う」とお話ししてきました。では、もし矯正治療の前に被せものや詰めものの治療をしたら、どんなリスクがあるのでしょう?

それは「矯正治療後にもう一度、被せものや詰めものをやり直さなければならない可能性がある」ということです。

矯正治療では、歯が移動するだけでなく、歯の向きや軸も変わっていきます。これによって、歯と歯の間のすき間の大きさや接触の強さ、咬み合わせも変化していきます。

せっかく被せものや詰めものの治療をしても、その後の矯正治療で歯が動くことで、咬み合わせが不安定になったり、歯と歯の間に食物が詰まりやすくなったりしてしまいます。

こういった理由から、よほどの痛みや症状がない限り、詰めもの・被せものの治療は、基本的に矯正治療の後、歯を全て動かし切った後に行います。

どのような口元を目指すのか、最初によく相談を

どのような口元を目指すのか、最初によく相談を

今回は、矮小歯の治療と矯正治療の際、どのような順序が良いのかについてお話ししてきました。

お伝えしたように、矮小歯の治療については、原則的に矯正治療での歯の移動が終わり、咬合も安定した後に行います。

特に矮小歯については、歯の大きさが変わるということで、そのために「残すスペースがどれくらい必要か」など、治療ゴール、治療計画を綿密に立てておく必要があります。

現在、同じようなケースで治療を考えている方がいらっしゃれば、今回の記事を参考に、自分が希望する歯並びや口元がどういったものなのかを、担当医と治療開始前にしっかりと話し合っておきましょう。

事前に治療ゴールのイメージが担当医としっかり共有できていると、各治療ステップもスムーズに進み、治療の成功にもつながります。もちろん町田歯科では、しっかりとした説明とカウンセリングを重視しておりますので、矮小歯の治療についても、お気軽にご相談いただければと思います。

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